「一人暮らしなのに、2か月分の水道料金が5,000円近い。これって高いの?」
検針票を見てそう感じたことはありませんか?電気やガスと違って、水道は何と比べればいいのか分かりにくいですよね。
結論から言うと、水道料金の平均は「世帯人数」と「お住まいの地域」でまったく違います。なぜなら、家計調査は一人暮らしと二人以上の世帯を別々に集計していて、地域ごとの料金体系も大きく異なるからです。
例えば、総務省の家計調査2025年版では、一人暮らしの上下水道料は月平均2,136円です。
この記事では、世帯人数別・地域別の平均から、検針票で自分の請求額が平均より高いか判定する手順、高いときの原因と対策までを整理します。読み終わるころには、あなたの水道代を見直したほうがよさそうか、まず目安がつかめるはずです。
この記事でわかること
- 世帯人数別・年齢別・地域別の水道料金の平均(2025年の家計調査)
- 検針票から月あたりの請求額を出して平均と比べる手順
- 水道代が平均より高いときに疑う原因と確認の順番
- 2026年の値上げ・基本料金無償など知っておきたい制度の動き
- 水道代と飲み水代を合わせた「水の固定費」の見直し方
あなたの請求額が平均より高いかどうかは、検針票の数字を2つ見るだけでおおよその見当がつきます。ただし、比べる相手を間違えると答えが逆になることも。まずは「正しい平均」から見ていきましょう。
水道料金の平均はいくら?世帯人数別の月額【家計調査2025年版】

水道料金の平均は、実は「誰と比べるか」で答えが変わります。総務省の家計調査は、一人暮らしと二人以上の世帯を別々に集計しているからです。
この章では家計調査2025年(2026年2月公表)の公式値をもとに、世帯人数別の月平均を早見表にまとめました。2か月分の目安も添えたので、手元の検針票と並べながら読んでみてください。
世帯人数別の平均早見表|月額と2か月分の目安
総務省「家計調査」2025年(年平均)の上下水道料を、世帯人数別に並べました。一人暮らしは月平均2,136円、4人世帯は月6,098円です。
| 世帯人数 | 上下水道料の月平均 | 2か月分の目安 |
|---|---|---|
| 総世帯(単身+二人以上) | 3,941円 | 7,882円 |
| 1人(単身世帯) | 2,136円 | 4,272円 |
| 2人 | 4,221円 | 8,442円 |
| 3人 | 5,295円 | 10,590円 |
| 4人 | 6,098円 | 12,196円 |
| 5人 | 6,726円 | 13,452円 |
| 6人以上 | 8,938円 | 17,876円 |
(出典:総務省統計局家計調査(家計収支編)2025年・総世帯第4表/二人以上の世帯第3-1表/単身世帯第1表より。2か月分は月平均×2の筆者計算)
比べ方は3つ
- 検針票で「使用水量」と「今回料金」を見る
- 2か月分の請求なら2で割って月あたりに直す
- 同じ人数・同じ地方の平均と並べ、前回の検針票とも比べる
詳しい手順は判定の3ステップで説明します。
なお、1人あたりに直すと2〜5人では下がっていきます(2人約2,110円・4人約1,525円・5人約1,345円。平均額を人数で割った筆者計算)。
一人暮らしと二人以上は別集計|平均を見るときの注意点
平均を見るときの3つの注意点
- 家計調査の「上下水道料」は、水道料金+下水道使用料の合計(メーター使用料も含む)
- 単身世帯と二人以上の世帯は別々に集計されている(二人以上の世帯全体の平均は月5,067円)
- 単身世帯は集計世帯数が少なめで、年ごとの数値にブレが出ることがある
1つ目は比べる金額の範囲です。検針票に水道と下水道が並んで載っている方は、その合計額と平均を比べるのが正解になります。
2つ目は集計の分かれ方。「総世帯3,941円」は単身と二人以上を合わせた平均なので、一人暮らしの方がこれと比べると「うちは安い」と誤解しやすくなります。なお、働いている一人暮らし(単身勤労者世帯)に限ると月1,862円と、単身全体より少し低めです。
3つ目は年ごとのブレ。単身世帯の平均は2024年の2,282円から2025年の2,136円へ約6%下がりましたが、下がった理由まではこの表だけでは分かりません。
(出典:単身勤労者世帯・2024年の値は、家計調査(家計収支編)2025年の単身世帯の結果より)
一人暮らしは年齢で差が大きい(34歳以下と60歳以上)
一人暮らしの平均2,136円は、年齢によって大きく幅があります。家計調査2025年の単身世帯を年齢別に見ると、34歳以下は月1,341円、60歳以上は月2,468円と、1,000円以上の差です。
| 年齢層 | 上下水道料の月平均 |
|---|---|
| 34歳以下 | 1,341円 |
| 35〜59歳 | 2,110円 |
| 60歳以上 | 2,468円 |
| 65歳以上 | 2,484円 |
(出典:家計調査(家計収支編)2025年・単身世帯第2表より。65歳以上は60歳以上に含まれる区分です。34歳以下を男女で分けると男性1,163円・女性1,577円)
住まい方や在宅時間など理由はいくつも考えられますが、公式の表は理由までは示していません。あくまで目安として見てくださいね。
34歳以下の方なら、全体平均の2,136円だけでなく1,341円も並べて見てください。「平均並み」と思っていた請求額が、同じ年代の平均では高めだった、ということも起こります。
地域別の水道料金の平均|同じ使い方でも住む場所で変わる

同じ一人暮らしでも、住む場所が変わると水道料金の平均は別物になります。水道は水道事業者ごとに料金表が違うからです。
ここでは家計調査2025年の地方別・都市別の平均を見たうえで、なぜ地域差が生まれるのかまで踏み込みます。「自分の地域は高いの?」と気になっている方も、引っ越しを考えている方も、自分の地域の目安を確かめてみてください。
地方別の平均(二人以上の世帯・一人暮らし)
家計調査2025年の地方別平均を見ると、二人以上の世帯では東北が月6,396円で最も高く、四国が4,286円で最も低いという結果でした。差は2,000円以上あります。
| 地方 | 二人以上の世帯の月平均 |
|---|---|
| 北海道 | 4,960円 |
| 東北 | 6,396円 |
| 関東 | 5,013円 |
| 北陸 | 5,927円 |
| 東海 | 4,857円 |
| 近畿 | 5,094円 |
| 中国 | 5,090円 |
| 四国 | 4,286円 |
| 九州 | 4,583円 |
| 沖縄 | 4,605円 |
(出典:家計調査(家計収支編)2025年・二人以上の世帯第1-1表より)
一人暮らしは区分が粗く、次の6区分です。
| 地方(6区分) | 単身世帯の月平均 |
|---|---|
| 北海道・東北 | 2,639円 |
| 関東 | 1,900円 |
| 北陸・東海 | 2,317円 |
| 近畿 | 2,144円 |
| 中国・四国 | 2,198円 |
| 九州・沖縄 | 2,169円 |
(出典:家計調査(家計収支編)2025年・単身世帯第3表より)
一人暮らしの方は、関東が1,900円で最も低く、北海道・東北が2,639円で最も高くなっています。
都市の大きさでも差が出ます。二人以上の世帯では大都市4,725円、中都市5,155円、小都市A5,294円、小都市B・町村5,176円と、大都市より中・小都市で高めでした。ただ、小さいほど必ず高いわけではありません。
県庁所在市で比べると高い市・安い市はどこ?
県庁所在市・政令指定都市で比べると、最も高いのは長野市の月6,910円、最も低いのは徳島市の3,504円でした(二人以上の世帯・家計調査2025年)。同じ二人以上の世帯でも、ほぼ2倍の開きです。
| 区分 | 市 | 二人以上の世帯の月平均 |
|---|---|---|
| 高い1位 | 長野市 | 6,910円 |
| 高い2位 | 山形市 | 6,841円 |
| 参考 | 東京都区部 | 4,245円 |
| 低い3位 | 大阪市 | 3,643円 |
| 低い2位 | 北九州市 | 3,534円 |
| 低い1位 | 徳島市 | 3,504円 |
(出典:家計調査(家計収支編)2025年・二人以上の世帯第1-1表より)
東京都区部は4,245円で、全国の二人以上の平均5,067円よりも低めです。「東京は物価が高いから水道も高い」と思っていた方には意外ではないでしょうか?
注意したいのは、これは「その市に住む世帯が実際に払った額の平均」だということ。料金表の高い・安いだけでなく、その地域の使い方の違いも含んだ数字です。
なぜ地域で差が出るのか(人口規模と料金表の差)
総務省「水道事業の現状等」(令和7年7月)によると、水1m³を届けるのにかかる費用(給水原価)は人口規模で大きく違います。
人口0.5万人未満で274.94円、50万人以上で170.28円と約1.6倍の差です。人口の少ない地域ほど1m³あたりのコストが高く、それが料金に反映されます。
同じ資料には、口径13mm・月20m³の料金を水道事業者ごとに比べたグラフも載っています。令和5年度決算統計では最も高いのは北海道内の事業者の6,966円、最も低いのは兵庫県内の事業者の869円で、約8倍の開きです(2つの値を割った筆者計算)。
(出典:総務省「水道事業の現状等」令和7年7月より)
例えば北海道夕張市は同じ条件(13mm・月20m³)で上下水道あわせて月12,071円、東京都23区は4,543円(筆者計算)で、約2.7倍です。
(出典:夕張市の水道料金表より)
クリア地域差は「住む場所の事情」なので、あなたの使い方だけで決まるものではありません。
自分の水道料金が平均より高いか判定する3ステップ

平均が分かったら、いよいよあなたの請求額と比べてみましょう。必要なのは手元の検針票1枚だけ。スマホの電卓があれば十分で、難しい計算はありません。
手順は3つ。数字を見つける→月あたりに直す→平均と並べる、これだけです。最後に「一人暮らしで2か月5,000円弱」という具体例でも、実際に判定してみます。

ステップ1|検針票で「使用水量」と「請求額」を確認する
最初にやることは、検針票(名称は水道局によって異なります)から2つの数字を探すことです。「使用水量(m³)」と「今回料金」の2つですね。
m³(立方メートル)は水の量の単位で、1m³=1,000リットルです。
検針票で確認する項目
- 【判定に使う】使用水量:前回検針から今回検針までに使った量(m³)
- 【判定に使う】今回料金:請求額。上下水道がまとめて請求される地域では、その合計を確認する
- 【補助】次回検針予定日:検針の間隔(何か月分の数字か)が分かる
- 【補助】口座振替予定額:口座振替の方は割引後の金額がここに出る
東京都水道局のFAQ(水道料金について)では、検針は「通常2か月に1回」と案内されています。お住まいの地域の検針期間を確認して、2か月分なら2で割って月あたりに直します。
紙の検針票が手元にない方は、水道局がアプリやWeb明細を用意している地域なら、そちらで確認できます(東京都なら東京都水道局アプリ)。
一人暮らしで使用水量が2か月で16m³前後なら、東京都の1人世帯の平均(月8.1m³)とほぼ同じ水準です。
ステップ2|2か月分を2で割って1か月あたりに直す
2か月分の数字を、1か月あたりに直します。やり方はシンプルで、使用水量も料金も2で割るだけです。
月あたりに直す計算
- 使用水量:2か月で16m³ → 月8m³
- 請求額:2か月で4,800円 → 月2,400円
- 検針票が1か月分の地域なら、そのままの数字でOK
金額は計算のしかたを示す例です。同じ月8m³でも料金表は地域で違い、東京都23区なら月1,634円になります。
東京都水道局の公式の計算例では、2か月検針の場合はまず使用水量を半分にします(奇数なら端数は片方の月に寄せます)。次に各月の基本料金と従量料金(税抜)を求め、2か月分を合計してから1.10倍し、1円未満は最後に切り捨てます。
正式な計算は少し手順がありますが、家計との比較に使うぶんには、請求額を2で割った金額が比較用の目安として十分です。
もう一つ気にしておきたいのが季節の差。冬と夏で使い方が変わるので、できれば直近2〜3回分の検針票で平均を取ると、より実態に近い数字になります。
ステップ3|平均と並べて、前回の検針票とも比べる
月あたりの金額が出たら、最初の章の早見表と並べます。
| 比べる相手(家計調査2025年) | 月平均 |
|---|---|
| 一人暮らし(全体) | 2,136円 |
| 一人暮らし・34歳以下 | 1,341円 |
| 一人暮らし・関東 | 1,900円 |
| 2人世帯 | 4,221円 |
| 4人世帯 | 6,098円 |
ここで大事なのは、平均より高くても、それだけで使いすぎとは限らないということ。地方によって平均が2,000円以上違い、料金表も事業者ごとに異なるからです。次の順番で確認してみてください。
平均と並べるときの確認手順
- 検針期間(1か月分か2か月分か)と、料金改定の有無を確認する
- 同じ世帯人数、できれば同じ年齢層・同じ地方の平均と並べる
- 前回・前年の同じ時期の検針票と、使用水量を比べる
- 生活に変化がないのに使用水量が急に増えていたら、漏水も確認する
3つ目がポイントです。平均以内でも、使用水量が前回より増えていれば確認する意味があります。漏水の確かめ方は、後の章で説明しますね。
判定例|一人暮らし・2か月5,000円弱の場合はどうなる?
では、リード文にも書いた「一人暮らしで2か月5,000円弱」を実際に判定してみましょう。仮に2か月4,900円とします。
判定の流れ
- 月あたりに直す:4,900円÷2=月2,450円
- 平均と並べる:一人暮らし全体2,136円・34歳以下1,341円・関東1,900円のいずれよりも高め
- 使用水量を見る:東京都23区の料金表なら、月2,450円前後は月12m³ほど使ったとき
- 前回の検針票と比べる:増えていれば使い方を、生活が変わっていないのに急増なら漏水を確認
平均と並べると「高め」だと分かります。
東京都23区の料金表(口径13mm)では、12m³で約2,448円、13m³で約2,710円です(筆者計算)。月12m³は、東京都の1人世帯の平均8.1m³より多い水準ですね。
つまりこのケースは、使う量が平均より多い可能性が考えられます。
口径や地域、下水道の条件で金額は変わります。
クリア高めと分かっても慌てなくて大丈夫です。原因は順番に確かめられます。
水道料金の仕組み|基本料金・従量料金・下水道使用料の3つ

「そもそも水道料金って、どうやって決まっているの?」という疑問に、ここで答えておきます。仕組みが分かると、検針票の数字ひとつひとつの意味が見えてきますよ。
請求額は基本料金・従量料金・下水道使用料の3つでできています。東京都23区の料金表を例に、一人暮らしの水道代を実際に計算するところまで一緒にやってみましょう。
基本料金は「口径」で決まる固定費
基本料金は、水を1滴も使わなくてもかかる固定費です。金額を決めるのは「口径」=水道メーターの「呼び径」で、13mm・20mm・25mmが家庭用の一般的なサイズです。
| 口径 | 東京都23区の基本料金(月額・税抜) |
|---|---|
| 13mm | 860円 |
| 20mm | 1,170円 |
| 25mm | 1,460円 |
(出典:東京都水道局「水道料金・下水道料金の計算方法(23区)」より。税込は×1.10)
東京都水道局のFAQ(水道料金について)によると、基本料金はメーターの維持や料金の請求事務など、使用量に関係なくかかる費用をまかなうもの。さらに口径25mm以下の家庭では、月5m³までの「基本水量」が基本料金に含まれています。
基本料金のポイント
- 使わなくても毎月かかる固定費
- 口径が太いほど高い(13mm 860円 → 20mm 1,170円)
- 東京都23区では月5m³までが基本料金に含まれる
- 口径は建物の設備で決まるので、賃貸では自分で変えられない
- 自分の口径の調べ方:検針票の「呼び径」欄を見るか、水道局に問い合わせる
従量料金は使うほど1m³あたりの単価が上がる
従量料金は、使った量(m³)に応じてかかる料金です。ポイントは、たくさん使うほど1m³あたりの単価が上がる仕組みになっていること。
| 1か月の使用水量 | 東京都23区の従量料金(1m³あたり・税抜) |
|---|---|
| 1〜5m³ | 0円(基本料金に含む) |
| 6〜10m³ | 22円 |
| 11〜20m³ | 128円 |
| 21〜30m³ | 163円 |
| 31〜50m³ | 202円 |
(出典:東京都水道局「水道料金・下水道料金の計算方法(23区)」、口径13〜25mmの場合)
例えば月8m³使った場合、1〜5m³は0円、6〜8m³の3m³分に22円がかかるので、従量料金は66円です。ところが月15m³なら、6〜10m³の5m³分(110円)に加えて11〜15m³の5m³分に128円がかかり、合計750円。
使用量が2倍弱でも、従量料金は10倍以上になるわけです。
節水すると単価の高い部分から減っていくので、効果が出やすいのは嬉しいところですね。
下水道使用料は水道料金と別建て|地域によってはまとめて請求
検針票には、水道料金とは別建ての「下水道使用料」が載っている地域が多くあります。使った水を排水として処理する費用で、水道の使用水量と同じ量を排水したものとみなして計算されます。
| 1か月の排水量 | 東京都23区の下水道使用料(税抜) |
|---|---|
| 0〜8m³ | 560円(定額) |
| 9〜20m³ | 1m³あたり110円 |
| 21〜30m³ | 1m³あたり140円 |
(出典:東京都水道局「水道料金・下水道料金の計算方法(23区)」より。東京都23区の一般汚水の場合。税込は×1.10)
月8m³までは定額560円(税込616円)。9〜20m³では8m³を超えた分が1m³あたり110円、21〜30m³は140円と、こちらも使うほど単価が上がる仕組みです。
東京都では、水道料金と下水道料金を水道局にまとめて支払う形になっています。一方で、別々に請求される地域や、下水道を使っていない地域もあります。
下水道使用料のポイント
- 水道料金とは別建ての料金(家計調査の「上下水道料」は両方の合計)
- 排水量は水道の使用水量と同じとみなされる
- 東京都23区は月8m³まで定額560円(税抜)
- 地域によって料金表も、水道と一緒に請求されるかどうかも異なる
東京都23区の料金表で一人暮らしの水道代を計算してみる
それでは、東京都23区の料金表で一人暮らしの水道代を計算してみます。条件は口径13mm・月8m³(東京都の1人世帯の平均8.1m³に近い量)です。

計算の流れは上の図のとおりです。水道料金は基本料金860円と従量料金66円の合計に消費税をかけて1,018円、下水道使用料は560円に消費税をかけて616円。合わせて月1,634円になります。
この月1,634円は公式の料金表から計算した目安です(筆者計算)。条件が違うため単純比較はできませんが、この試算では家計調査の一人暮らし平均2,136円より約500円低くなります。
同じ計算を4人世帯(月23m³・口径13mm)でやると月5,542円(筆者計算)。こちらは家計調査の4人世帯平均6,098円に近い金額です。
2か月検針の場合は、使用水量を半分にして各月の基本料金と従量料金(税抜)を求め、2か月分を合計してから1.10倍します(1円未満は最後に切り捨て)。
水道代が平均より高い原因と対策|まず漏水、次に習慣

「判定してみたら平均より高かった」という方へ。ここからがこの記事の本題です。
確認する順番はまず漏水、次に習慣。いきなり節水を頑張る前に、知らないうちに水が漏れていないかを確かめるのが先だと僕は考えています。あわせて、同居や引っ越しなど生活が変わったとき水道代がどう動くかの見通しも、この章で整理しておきましょう。
まず疑うのは漏水|水道メーターのパイロットで確かめる方法
水道代が急に上がったとき、東京都水道局のFAQで確認点として挙げられているのが「使用人数の増加」と「漏水」です。人数が変わっていないのに高いなら、まず漏水を疑ってください。
水道メーターのパイロットで漏水を確かめる手順
- 家の中の蛇口をすべて閉め、洗濯機やトイレも水を使っていない状態にする
- メーターボックスを開け、水道メーターの「パイロット」(漏水確認用の小さな回転部分)を見る
- 水を使っていないのにパイロットが回転(点滅)していれば、メーターから蛇口までのどこかで漏水している疑いあり
(出典:東京都水道局FAQ(漏水の確認方法について)より)
賃貸にお住まいなら、まず管理会社や大家さんに連絡してください。修理の手配や費用負担は契約によります。
持ち家の場合は、宅地内の修理は水道局ではなく、東京都指定給水装置工事事業者などの業者に依頼します。東京都水道局は複数の業者から見積もりを取ることをすすめています。
漏水で増えた料金については、東京都水道局のFAQに「事情によっては減額できる場合もあります」とあります。まずは水道局のお客さまセンターに相談してみてください。
漏水は使用水量が少ない家でも起こるので、年に1回はパイロットを確かめておくと安心です。
クリア動かなくても水漏れや音が気になるときは、水道局へ相談してみてください。
お風呂・シャワー・トイレ・洗濯の使い方を見直す
漏水がなければ、次は使い方です。東京都水道局によると、家庭で一人が1日に使う水の量は平均221リットル(令和3年度)。1か月では約6.6m³(221L×30日の筆者計算)になります。
6.6m³は全世帯の1人あたりの目安、8.1m³は一人暮らし世帯の平均なので数字が違います。
東京都水道局のFAQには、流しっぱなしの使用量の目安も載っています。
| 使い方 | 使用量の目安(東京都水道局) |
|---|---|
| 洗面・手洗い(1分流しっぱなし) | 約12L |
| 歯みがき(30秒流しっぱなし) | 約6L |
| 食器洗い(5分流しっぱなし) | 約60L |
| シャワー(3分流しっぱなし) | 約36L |
(出典:東京都水道局FAQ(もっと知りたい「水道」のこと)より。13mm水栓などの条件つきの目安)
シャワーは3分間で36L、つまり1分あたり12Lです。毎日5分短くすると月1.8m³(60L×30日)の節水になります(筆者計算)。
使用量が東京都23区の11〜20m³の帯に収まる場合、上下水道合わせて1m³あたり約262円(税込)なので、単純計算で月約470円の違いです(条件つきの目安による試算)。
場所ごとの見直しポイント
- お風呂:シャワーは出しっぱなしにせず、こまめに止める。湯船の残り湯は洗濯に回す
- トイレ:大小のレバーを使い分ける
- 洗濯:まとめ洗いで回数を減らす
- 台所:食器はため洗いにして、すすぎを流しっぱなしにしない
節水グッズと支払い方法で無理なく下げる
習慣を変えるのが難しいなら、道具と支払い方法に頼るのも手です。
無理なく下げる3つの方法
- 節水シャワーヘッド:製品によっては、使い心地に配慮しながら水量を抑えられる(水圧などの条件も確認)
- 節水コマ:蛇口の内部のコマを節水コマに交換して、水の出る量を抑える
- 口座振替割引:東京都水道局では月50円(税抜)の割引がある
最初の1つを選ぶならシャワーヘッドがおすすめです。賃貸では退去時に元のヘッドに戻せるよう保管しておくと安心です。
節水コマは、東京都水道局のFAQ(節水コマについて)によると、一般用の蛇口(13mmの単水栓)に取り付けられます。給湯用の蛇口はもともと流量が調整されているので取り付け不要、レバー式の水栓は構造上取り付けることができません。
東京都では水道局の各営業所などで無料でもらえますよ。
支払い方法については、東京都水道局の口座振替は月50円(年間600円・税抜)の割引があります。初回の振替日に引き落とされた場合のみ適用という条件つきです。割引の有無や額は自治体で異なります。
引っ越し・同居など生活の変化で水道代はこう変わる
生活が変わると、水道代も変わります。目安になるのは、東京都水道局が示す世帯人員別の使用水量と、家計調査の世帯人数別の平均です。
| 世帯人数 | 1か月の使用水量(東京都水道局) | 家計調査2025年の月平均 |
|---|---|---|
| 1人 | 8.1m³ | 2,136円 |
| 2人 | 14.9m³ | 4,221円 |
| 3人 | 19.9m³ | 5,295円 |
| 4人 | 23.1m³ | 6,098円 |
| 5人 | 27.8m³ | 6,726円 |
| 6人以上 | 34.1m³ | 8,938円 |
(出典:使用水量は東京都水道局FAQ(もっと知りたい「水道」のこと)の令和2年度生活用水実態調査、料金は家計調査(家計収支編)2025年より)
注意してほしいのは、これが統計上の世帯どうしの比較だということ。同居で2人になった家庭や、子どもが生まれて3人になった家庭の水道代が、この金額や一定の倍率になるとは限りません。
実際に人数が増えたら、増えた後の検針票を同じ人数の平均と並べ直すのが確実です。引っ越しでは、使い方が同じでも料金表そのものが変わります。転居前後で高くなったと感じたら、地域別の平均の章の地方別・市別の数字を見比べてみてください。
2026年の水道料金はどうなる?値上げと無償化の最新動向

SNSで「東京は基本料金が無料になる」「来年から値上げ」と聞いて、自分の地域はどうなのか気になっている方も多いでしょう。
この章では東京都・神奈川県・全国の公式発表だけを根拠に、2026年の動きを整理します。あいまいな噂ではなく、確認できる情報だけを見ていきましょう。自分の地域の予定を調べる方法も、最後にまとめます。
東京都は2026年夏に基本料金が4か月無償になる
東京都水道局は、2026年夏の4か月分、水道の基本料金を無償にすると発表しています。
東京都の基本料金無償化(2026年夏)の内容
- 対象期間:2026年6月1日検針分から夏場4か月分(偶数月検針なら5〜6月分と7〜8月分、奇数月検針なら6〜7月分と8〜9月分)
- 対象者:6月1日時点で小口径(13・20・25mm)の給水契約がある方(法人も含む)。期間中の新規契約も開始日によっては対象
- 申込み:不要(自動で適用)
- 無償額(税込・4か月分):13mm 3,784円/20mm 5,148円/25mm 6,424円
- 下水道料金:通常どおり請求
- 位置づけ:今夏に限った臨時的な特別措置
(出典:東京都水道局「水道料金の基本料金を無償とします」ページより)
注意したいのは、無償になるのは水道の「基本料金」だけという点。従量料金と下水道料金は通常どおりかかります。
クリア夏の検針票で、基本料金の欄がどうなっているか確かめてみてください。
神奈川県営水道は段階的に値上げ中
一方で、値上げの動きもあります。神奈川県営水道は2024年10月の料金改定で、基本料金を3段階で引き上げ中です。
| 適用期間 | 神奈川県営水道の基本料金(口径13〜25mm・月額・税抜) |
|---|---|
| 2024年10月1日〜2025年9月30日 | 846円 |
| 2025年10月1日〜2026年9月30日 | 868円 |
| 2026年10月1日以降 | 890円 |
(出典:神奈川県営水道「水道料金」ページより。金額はいずれも税抜)
改定日をまたぐ検針期間の請求は、10月1日を起点に新旧の料金を日割りで計算します。
一気に上げるのではなく、2年かけて段階的にという形です。1回あたりは22円ですが、2026年10月には最初の段階より44円高くなります。
神奈川県営水道の給水エリアにお住まいの方は、2026年10月以降の検針票で基本料金が変わります。「なんとなく上がった気がする」ではなく、この表と見比べてみてください。
料金見直しの背景になりうる水道管の老朽化と更新の遅れ
水道料金の値上げ(見直し)の背景になりうるのが、水道管の老朽化です。総務省「水道事業の現状等」(令和7年7月)によると、全国の管路経年化率は25.4%。管路の長さで見て、およそ4分の1が法定耐用年数を超えているという状況です。
総務省資料が示す水道の現状(令和7年7月)
- 管路経年化率:25.4%(最も高い大阪府は36.3%)
- 管路更新率:年0.61%
(出典:総務省「水道事業の現状等」令和7年7月より)
更新率が年0.61%ということは、単純換算ですべて入れ替えるのに約164年かかるペース(100÷0.61の筆者計算)。単年度の率をそのまま当てはめた数字で、実際の完了時期を示すものではありません。
総務省の資料によると、古くなった管を直す費用の多くは、水道料金などの事業収入で支えます。ただし、公費や補助制度が使われる場合もあります。
加えて、人口が減る地域では使う人が減ってもコストは減らないので、1m³あたりの原価が上がります。
また、全国の値上げ予定を一括で確認できる公式の一覧は、今回の調査では確認できませんでした。
自分の地域の改定予定を確認する方法
では、あなたの地域の改定予定はどこで分かるのでしょうか? 答えはシンプルで、お住まいの水道局(水道事業者)の公式サイトです。
自分の地域の改定予定を確認する手順
- 検針票に書かれている水道局名(お客さまセンター名)を確認する
- その水道局のサイトで「料金改定」「水道料金の見直し」などのお知らせを探す
- 見つからなければ「○○市 水道料金 改定」で検索し、公式ドメイン(lg.jp など)のページだけを見る
- 水道局からのお知らせ(検針票の同封物やアプリの通知)も見逃さない
気をつけたいのは、SNSやまとめサイトの「来年○%値上げ」という情報。全国一律の値上げはなく、決めるのは水道事業者ごとです。
水道代だけじゃない|「水にかけるお金全体」を見直す

水道代を見直したら、もう一歩だけ視野を広げてみませんか? 一人暮らしの方の中には、飲み水をペットボトルで箱買いしている方も多いでしょう。
この章では、水道水を追加で使う分の料金がどれくらい小さいかを東京都23区の料金表で試算し、飲み水にかかる費用の項目を整理します。金額の比較や選び方は別記事にまとめているので、ここでは全体像だけつかんでください。
水道水を追加で使う分の料金は小さい(東京都23区の試算)
まず、水道水を「さらに1リットル使うといくら増えるか」を料金表から出してみましょう。東京都23区で使用量が11〜20m³の帯にある家庭なら、1m³追加で増える上下水道料金は約262円(税込)です。内訳は従量128円+下水道110円=238円で、これを1.10倍した筆者計算です。
1リットルあたりに直す計算(筆者計算)
- 1m³=1,000リットル
- 262円÷1,000L=約0.26円/L
- 1日2L飲んでも、1か月(60L)で約16円増える計算
この0.26円は、11〜20m³の帯にいる家庭がさらに1L使ったときに増える上下水道料金の目安で、基本料金を含む平均単価ではありません。東京都23区の試算なので、地域や使用量の帯でも変わります。
「じゃあ水道水を飲めばいい」と言いたいわけではなく、味やにおい、安心感など、飲み水を選ぶ理由はお金だけではありません。
水道水をそのまま飲んで大丈夫か気になる方は、日本の水道水がそのまま飲める理由もどうぞ。
飲み水代の見直しは別記事で|費用の項目だけ整理
飲み水の選択肢は、大きくペットボトル・浄水器・ウォーターサーバーの3つ。仕組みが違うので、ここでは何にお金がかかるかの項目だけ整理します。
飲み水の費用項目
- ペットボトル:本体の価格(飲む量に比例)と、運搬・保管・ゴミ出しの手間
- 浄水器:本体またはレンタルの月額、カートリッジ交換、蛇口によっては取付部品・工事費
- ウォーターサーバー:ボトル代のほか、機種によってはレンタル料や電気代
浄水器やサーバーに変えれば必ず安くなるわけではありません。飲む量や料理に使うかどうかで、1Lあたりの金額は変わります。
具体的な金額の比べ方はペットボトルと浄水器のコスト比較に、費用の内訳や解約金はウォーターサーバーと浄水器の料金・解約金の比較にまとめています。
浄水器を検討する方は、マルチピュアのレンタルプランと、賃貸で工事ができない方向けの工事不要の浄水器の選び方もあわせてどうぞ。
よくある質問(Q&A)

ここまでの内容をふまえて、よく聞かれそうな疑問を6つまとめました。家賃込み物件の考え方から、家族が増えたときの目安まで、気になるところだけ拾い読みしてください。
各回答は結論から書いています。詳しい説明が必要なところは、該当する章に戻って読み返してみてくださいね。数値はすべて総務省や東京都水道局などの公式資料をもとにしています。
まとめ|水道料金の平均は「人数と地域」で見て、検針票で判定しよう
水道料金の平均は、「世帯人数」と「地域」で見て初めて意味を持ちます。
比べ方は、検針票の「使用水量」と「今回料金」を検針期間で割って(2か月分なら2で割って)、同じ世帯人数・地域の平均と並べるだけ。前回の検針票とも比べてみてください。高めと分かったら、まず漏水、次に習慣という順番です。
この記事のポイント
- 一人暮らしの平均は月2,136円、世帯人数で階段状に上がる(早見表あり) → 世帯人数別の平均
- 東北6,396円・四国4,286円のように、地方で2,000円以上の差がある → 地域別の平均
- 検針票の数字を平均と並べ、前回の検針票とも比べる → 判定の3ステップ
- 請求額は基本料金・従量料金・下水道使用料の3つでできている → 料金の仕組み
- 高いときは「まず漏水、次に習慣」の順で確認する → 原因と対策
- 2026年は東京都の基本料金無償、神奈川県営水道の段階値上げなど公式発表を確認 → 2026年の動向
- 水道水を追加で使う分の料金は小さい(東京都23区・11〜20m³の帯で約0.26円/L)。飲み水代は費用項目から整理 → 水にかけるお金全体
あなたの検針票を1枚手に取って、今日からさっそく判定してみてください。


コメント