「赤ちゃんのミルクに水道水を使って大丈夫?」「PFASのニュースを見てから不安で…」そんな声をよく聞きます。
結論からお伝えすると、日本の水道水は世界でも有数の厳しい基準で守られていて、そのまま飲める国の一つです。ただし、お住まいのマンションや戸建ての状況によっては、ちょっとした対策が必要なケースもあります。
この記事では、2026年4月から強化された新しい水質基準もふまえて、あなたが自宅の水道水を「安心して飲める」と納得できるまでの判断材料を、まるごとお届けします。
この記事でわかること
- 日本の水道水がそのまま飲める根拠と公的な水質基準
- 残留塩素・トリハロメタン・PFASの健康影響と最新基準
- 築年数の古いマンションで気をつけたい貯水槽のチェック方法
- 赤ちゃんのミルク作りで守りたい正しい煮沸の手順
- 浄水器・ウォーターサーバー・何もしないの判断軸
実は、本当に気にすべきポイントは「水道水そのもの」ではなく、「あなたの家まで届くルート」のほうかもしれません。
読み終わるころには、その盲点にきっと気づいてもらえるはずですよ。
結論:日本の水道水はそのまま飲めます。ただし「家庭側の条件」を確認しましょう

「うちの水道水、本当にそのまま飲んでも大丈夫なのかな?」と不安になる瞬間、ありますよね。
結論からお伝えすると、日本の水道水は世界でも厳しい基準で守られていて、そのまま飲める数少ない国の一つです。
ただし、家庭側で気をつけたいポイントもいくつかあります。
まずは大枠から見ていきましょう。
水道水がそのまま飲める国は世界で9か国だけ
世界で「水道水をそのまま飲める」と公的に評価されている国は、日本を含めて9か国ほどと言われています(国土交通省 令和7年版『日本の水資源の現況』)。
海外旅行のときにミネラルウォーターを買うのが当たり前なのは、現地の水道水がそのまま飲める前提で整備されていないからですよね。

では、なぜ日本の水道水はそのまま飲めるのでしょうか?
理由はシンプルで、水道法に基づく52項目の水質基準と、毎日の水質検査で守られているからです。
海外と比べた相対的な安全性を知っておくと、過剰に不安を抱えなくていいことが見えてきますよね。
「水道局から出る水」と「蛇口から出る水」は別物と考える
ここで一つ大切な視点をお伝えします。
「浄水場から送り出される水」と「あなたの家の蛇口から出る水」は、同じものではないということです。
浄水場では52項目の水質基準を満たした水が送り出されています。
ただし、その水はマンションの貯水槽や建物内の配管を通って、あなたの蛇口まで届きます。
途中の経路で起こりうることを整理すると、こんな感じです。
- 貯水槽の清掃が不十分で雑菌が繁殖している
- 古い鉛管が一部残っていて金属が溶け出す
- 長期間使われていない配管に水が滞留している
クリアそれでも家庭内の配管や蛇口は別物なので、念のため家では浄水器を通して飲んでいます。その方が安心して使えるんですよね。
つまり、水道水の安全性は『水道局+家庭側』の二段構えで考えるのがポイントです。
あなたが今すぐチェックすべき3つのポイント
「結局、何をチェックすればいいの?」という疑問に、3つに絞ってお答えします。
飲んでも大丈夫かを判断する3つのポイントは、次の通りです。
- 有害物質:自治体の水質検査結果ページで、PFAS・トリハロメタン・残留塩素などの数値を確認する
- 匂い:カルキ臭が強すぎないか、カビ臭やサビ臭がしないか
- 味:飲んだときに違和感がないか、金属っぽい味がしないか
気になるところがあれば、後ほど紹介する確認方法に進んでみてください。
水道水の安全を支える法律と水質基準のしくみ

「日本の水道水は安全」と言われる根拠は、感覚ではなく法律と検査体制にあります。
水道法という法律が、全国どこでも一定の安全レベルを保つように厳しいルールを敷いてくれているんですね。
ここでは、水道水の安全を支えている仕組みを、難しい言葉を避けながら整理していきます。
水道法が定める52項目の水質基準とは
日本の水道水には、水道法第4条に基づく52項目(2026年4月からはPFOS・PFOAが追加されて52項目になりました)の水質基準が定められています(環境省公表)。
細菌・有害金属・有機化学物質・消毒副生成物など、健康に関わる物質が幅広くカバーされています。
代表的な基準値をまとめると、こんな感じです。
| 項目 | 基準値 | 何のため? |
|---|---|---|
| 総トリハロメタン | 0.1mg/L以下 | 消毒副生成物の上限 |
| クロロホルム | 0.06mg/L以下 | 個別の副生成物の上限 |
| PFOS+PFOA合計 | 50ng/L(2026年4月から基準値) | 有機フッ素化合物のリスク管理 |
「数値で守られている」という事実は、漠然とした不安を和らげてくれる材料になりますよね。
残留塩素0.1mg/L以上が守ってくれていること
蛇口をひねるとほんのり感じる「カルキ臭」、あれは残留塩素の匂いです。
水道法では、蛇口の時点で残留塩素0.1mg/L以上を保つことが義務づけられています(東京都水道局)。
「塩素=悪いもの」というイメージを持っている方もいますよね。
でも実は逆で、塩素は浄水場から家庭の蛇口に届くまでの間、雑菌が繁殖するのを抑える役割を担ってくれています。
もし塩素が入っていなかったら、こんなリスクが出てきます。
- 配管の中で大腸菌などが繁殖する
- 食中毒や感染症のリスクが上がる
- 安全に飲める水ではなくなる
塩素のおかげで、私たちは蛇口から直接飲める水を手にできているわけです。
匂いが気になる場合の対策は、この記事の後半「カルキ臭が気になるときに家でできる3つの対策」で詳しくお伝えしますね。
全国の水道局が毎日行っている水質検査の中身
全国の水道局では、毎日の水質検査を欠かさず行っています。
公開されている検査項目をのぞいてみると、味・pH値・臭気・色度・濁度など、本当に多種多様な指標が並んでいます。
検査の主な内訳はこんな感じです。
- 浄水場での原水・浄水の連続水質モニタリング
- 配水管・各家庭付近のサンプリング検査
- 年間スケジュールに沿った52項目の精密検査
ただし、これらの検査はあくまで浄水場や配管の特定地点で行われているもの。
家庭の蛇口から出る水は、配管や建物の状況によって変わるので、最終的には各家庭の蛇口でこそ確認が大切だと感じています。
気になる物質ごとに健康影響を整理しました

「PFAS、トリハロメタン、塩素…結局、何がどう体に影響するの?」と気になっていませんか?
ここでは、水道水に関連してよく耳にする物質を一つずつ取り上げて、基準値・健康影響・家庭での対策をまとめて整理します。
報道で不安をあおられる前に、冷静に数字を見ていきましょう。
塩素・カルキ臭|消毒のために必要な存在
塩素は水道水の「カルキ臭」の正体で、消毒のために必要な存在です。
蛇口で残留塩素0.1mg/L以上を保つことが水道法で義務づけられていて、雑菌から私たちを守ってくれています。
塩素の匂いを和らげる家庭での工夫はこちらです。
- 冷蔵庫で冷やしてから飲む(揮発しにくくなり、味覚的にも気にならない)
- 沸騰させる(沸騰後10分以上の継続加熱で塩素はほぼ抜ける)
- 蓋を開けて数時間置く(時間はかかるが塩素が抜ける)
気になる方は、まずは冷やすところから試してみてくださいね。
手間ゼロで効果を実感できますよ。
トリハロメタン|基準値と煮沸での除去のポイント
トリハロメタンとは、水道水の消毒に使う塩素が、原水に含まれる有機物と反応してできる「消毒副生成物」の一種です。
水質基準では、総トリハロメタン0.1mg/L以下、クロロホルム0.06mg/L以下と定められています(環境省公表)。基準値に適合した水道水であれば安全性は担保されているので、過度に心配しすぎなくて大丈夫ですよ。
とはいえ、「できるだけ減らしたい」と感じることもありますよね。
家庭でできる対策は、次のようにシンプルです。
- やかんや鍋のふたを開けたまま沸騰させ、5〜10分以上加熱を続ける
- 沸騰直後にすぐ火を止めると、条件によっては濃度が一時的に高くなることがあるため注意する
- 活性炭タイプの浄水器を使う場合は、「総トリハロメタン除去対応」の表示がある製品を選び、カートリッジの交換時期を守る
自治体によって推奨される煮沸時間には幅がありますが、より確実に減らしたい場合は、沸騰後10分程度を目安にすると安心です。
「沸騰させたほうが安心」と昔から言われている理由のひとつは、こうした揮発性の物質を減らせることにあります。ただし、煮沸ですべての不純物が取り除けるわけではないので、その点は知っておくと安心です。
クリア煮沸の手順は、この記事の後半「赤ちゃんのミルクに使うときの煮沸時間と冷ましかた」で詳しく解説しますね。
PFOS・PFOA(PFASの一種)|2026年4月から強化された新基準
近年注目されているのが、有機フッ素化合物の総称であるPFASです。PFASは1万種類以上あるとされ、その中でも水道水の基準対象として特に注目されているのがPFOS・PFOAです。
PFOS・PFOAは、撥水・撥油加工に関わる用途や泡消火薬剤などに使われてきた物質で、環境中で分解されにくい性質があります。

これまでは水道水の水質管理目標設定項目として、PFOS+PFOAの合計50ng/L以下という暫定目標値が設定されていましたが、2026年4月1日からは水質基準項目に追加され、同じく合算50ng/L以下が基準値となりました(環境省公表)。
最近では、自宅の近くや日本全国でPFAS濃度が高い地域があるという報道が話題になりましたよね。
「うちの水は大丈夫かな?」と気になる方も多いのではないでしょうか?
対策のポイントを整理します。
- 煮沸ではPFOS・PFOAを除去できない(揮発しないため)
- お住まいの自治体のPFOS・PFOA検査結果を一度確認しておく
- 心配な地域にお住まいの方は、PFOS・PFOAの除去性能をメーカーが試験データで公表している活性炭タイプ、もしくは逆浸透膜(RO)タイプの浄水器を検討してみてください
除去性能は製品差が大きいので、必ず製品ページの試験成績を確認しましょう。
製品ごとの除去性能・価格・カートリッジ寿命を比較したい方は、PFAS対応浄水器のおすすめで詳しく解説しています。
鉛・マイクロプラスチック|古い配管で気をつけたいこと
古い建物にお住まいの方がまず確認しておきたいのが、鉛製の給水管です。
鉛管は、加工しやすいことから以前は給水管に使われていましたが、現在は新たに使われていません。ただし、古い住宅や建物では、一部に残っているケースがあります。使用されていた時期は自治体によって差があるため、築年数が古い場合は一度確認しておくと安心ですよ。
水道水中の鉛の基準値は、鉛の量として0.01mg/L以下と定められています。通常の使用では基準に適合している場合が多いものの、鉛管の中に水が長時間たまると、鉛が溶け出すことがあります。鉛は子どもの神経系の発達などへの影響が指摘されているため、乳幼児がいるご家庭では念のため気にしておきたいポイントです。
対策としては、次のような方法があります。
- 自治体の水道局や管理会社に、鉛製給水管が残っていないか確認する
- 朝一番や長時間使っていなかった水は、バケツ1杯程度を飲用以外に使ってから飲む
- 浄水器を使う場合は、「溶解性鉛」など鉛低減の試験結果や表示がある製品を選び、カートリッジ交換時期を守る
一方、マイクロプラスチックについては、現時点で日本の水道水中の含有量に関する一律の基準は整備されていません。健康影響についても研究が続いている段階です。
気になる方は、マイクロプラスチック低減についてメーカーの試験データや第三者認証が確認できる浄水器を選ぶとよいですね。
活性炭タイプでも対応製品はありますが、除去性能は製品差が大きいので、購入前に必ず確認しておきましょう。
築年数が古いマンションや戸建てで気になる「家の中のリスク」

ここまでで、浄水場から送り出される水の安全性は確認できましたよね。
次に押さえておきたいのが、「あなたの家にたどり着くまでの経路」にひそむリスクです。
クリア配管や貯水槽の状態は、家庭側で気にすべき最大のポイントですよね。一つひとつ丁寧にチェックしておくと、安心材料が大きく増えますよ。
貯水槽方式と直結給水方式の違いを知っておこう
マンションの給水方式は、大きく「貯水槽方式」と「直結給水方式」の2種類に分かれます。

それぞれの特徴をまとめると、こんな感じです。
| 項目 | 貯水槽方式 | 直結給水方式 |
|---|---|---|
| 経路 | 水道→貯水槽→各戸 | 水道→各戸(直接) |
| 清掃義務 | 10m³超は年1回以上の清掃・検査が必要 | 貯水槽の清掃は不要 |
| 水質劣化リスク | 槽内の汚れ・滞留で起こりうる | 比較的少ない |
| 多い建物 | 古いマンション・中高層建物など | 新築・中低層〜中高層マンションなど |
貯水槽(有効容量10m³超の『簡易専用水道』)は水道法で年1回以上の清掃と検査が義務づけられています。
これが守られていないと、雑菌・サビ・虫の混入などのリスクが高まりますよね。
築年数が古い物件で確認したい清掃記録の見方
「うちのマンション、貯水槽の清掃ちゃんとやってるのかな?」と気になることがありますよね。
築年数が古い物件では、貯水槽方式が使われていることもあるので、清掃記録を確認しておくと安心です。
確認の手順はとてもシンプルです。
- 管理会社・大家さん・管理組合に「貯水槽の清掃記録を確認したいです」と伝える
- 直近1年以内に清掃されているか確認する
- あわせて、法定検査報告書や水質検査結果があれば見せてもらう
貯水槽の有効容量が10m³を超える場合は、年1回以上の清掃と検査が必要です。10m³以下の小さな貯水槽でも、自治体のルールに沿って管理されているか確認しておくと安心ですね。
もし「記録がない」「ここ数年清掃していない」と分かった場合は、まず管理会社や大家さんに清掃・検査の実施を相談してみてください。そのうえで、家庭側の対策として浄水器を使うのも一つの方法です。
鉛管・古い配管が残っているかを判断する方法
鉛管は、以前に給水管として使われていた古い配管です。現在は新たに使われていませんが、古い住宅や建物では一部に残っていることがあります。
使われていた時期は自治体によって違うため、「築年数が古いから絶対に残っている」とも、「新しめだから絶対に大丈夫」とも言い切れません。気になる場合は、一度確認しておくと安心ですよ。
確認方法は次のとおりです。
- 自治体や水道局のWebサイトで「鉛製給水管」「鉛管」と検索する
- 水道局に住所やお客様番号を伝えて、確認できる範囲の配管材質を問い合わせる
- 賃貸やマンションの場合は、管理会社や大家さんに建物内の給水管材質を確認する
鉛管が残っている場合の応急対策はこちらです。
- 朝一番や旅行から戻った直後は、バケツ1杯程度の水を飲用以外に使ってから飲む
- 浄水器を使う場合は、「溶解性鉛」除去対応の表示や試験結果があるものを選ぶ
- 自治体の鉛管交換工事や助成の対象になっているか確認する
「うちは古いから心配」という漠然とした不安は、事実ベースで確認するとかなり軽くなります。気になる方は、水道局や管理会社に一度問い合わせてみるとよいですね。
自宅の水道水を「自分で」確認する4つの方法

「数字や仕組みは分かったけど、結局うちの水はどうなの?」を解消するには、自分で確認するのが一番です。
ここでは、お金をほぼかけずに自宅の水道水の安全性を確認できる4つの方法を紹介します。
どれも30分程度あれば取り掛かれるものばかりなので、気になる方法から試してみてくださいね。
お住まいの自治体の水質検査結果ページの探し方
一番手軽なのが、お住まいの地域の水質検査結果ページを見ることです。
検索エンジンで「自治体名 水道 水質検査結果」や「自治体名 水質検査計画」と入力すると、公式ページを見つけやすいですよ。PFOS・PFOAについては、別ページで公開されていることもあります。
見るときのポイントは、次の3つです。
- 自宅に近い配水区域・給水区域の結果を見る
- 総トリハロメタン、PFOS・PFOA、残留塩素などを確認する
- 「水質基準に適合」「基準値超過なし」と書かれているか見る
ただし、マンションの貯水槽や建物内の古い配管の影響までは、自治体の検査結果だけでは分からないこともあります。気になる場合は、管理会社や水道局にも確認してみると安心ですね。
管理会社・大家さんに貯水槽の清掃記録を聞いてみる
マンションにお住まいなら、管理会社や大家さんに貯水槽の清掃記録を聞くのが効果的です。
聞き方は、こんな感じで大丈夫です。
「水道水の安全性を確認したいので、貯水槽の直近の清掃記録や、法定検査報告書・水質検査結果があれば確認できますか?」
確認したいポイントはこちらです。
- 直近1年以内に清掃が行われているか
- 清掃業者名や清掃日が記録されているか
- 法定検査報告書や水質検査結果に異常の記載がないか
「聞きづらい…」と感じる方もいるかもしれませんが、水は毎日使うものなので、管理状況を確認するのは自然なことです。管理会社にとっても、きちんと清掃・検査している記録を示せるのは安心材料になります。
もし記録が確認できない、水に異臭や濁りがある、説明が極端にあいまいという場合は、自治体の保健所や生活衛生担当に相談する方法もありますよ。
市販の水質検査キットでセルフチェックする手順
より具体的な目安を知りたい方には、市販の水質検査キットも便利です。
ドラッグストアやネット通販では、残留塩素・pH・硬度・鉄などを調べられる簡易キットが、2,000〜5,000円ほどで販売されていることがあります。
代表的な検査項目はこちらです。
- 残留塩素
- pH値
- 硬度
- 鉄などの金属
- 亜硝酸など
使い方の流れはとてもシンプルです。
- 蛇口の水を清潔な容器に取る
- 試験紙やチェック液を浸す
- 指定された時間を待ち、色の変化を比較表と照らし合わせる
精密な検査ではありませんが、「残留塩素がかなり低い」「鉄が多そう」「pHが大きく外れている」といった目安を知るには役立ちます。
ただし、大腸菌や一般細菌の検査は、家庭用キットだけで飲める・飲めないを判断するのはおすすめしません。気になる場合は、保健所や登録水質検査機関に相談すると安心です。
クリア「念のため一度チェックしておきたい」という目的なら、市販キットは手軽な入口になりますよ。
水道局や保健所の無料水質確認サービスを利用する
意外と知られていませんが、自治体によっては、水道局や保健所が無料の水質確認サービスを行っていることがあります。
内容は地域によって違いますが、主なものはこんな感じです。
- 蛇口での残留塩素・色・濁りなどの簡易確認
- 水の味・におい・色に異常を感じたときの相談
- 貯水槽を使っている建物の水について、持ち込みで簡易検査できる場合もある
申し込み方法は、お住まいの水道局や自治体のWebサイトで「水質検査 申込」「水質検査 無料」「水質相談」などと検索すると見つけやすいです。見つからない場合は、お客さまセンターに電話で聞いてみるのが確実ですよ。
ただし、すべての自治体で無料検査をしているわけではありません。細かい成分まで調べる正式な水質検査は、有料になることもあります。
クリア水の味・におい・色などがいつもと違うと感じた場合は、遠慮せず水道局や自治体に相談してみてください。
なお、頼んでいないのに「無料で水質検査します」と訪問してくる業者には注意しましょう。
赤ちゃんのミルク作りと家族のためのおいしく飲む工夫

赤ちゃんがいるご家庭で一番気になるのが、ミルク作りに水道水を使っていいのかではないでしょうか?
結論から言うと、正しい手順で煮沸した水道水なら、ミルク作りに使って大丈夫です。
ここでは、ミルクの安全な作り方から、家族みんなでおいしく飲むための工夫まで、すぐに役立つ実践ノウハウをまとめてお届けします。
赤ちゃんのミルクに使うときの煮沸時間と冷ましかた
赤ちゃんのミルクを作るときは、一度沸騰させたお湯を使い、70℃以上の状態で粉ミルクを溶かすのが基本です。これは、粉ミルクに含まれる可能性のある菌のリスクを減らすためです。
手順は次の流れで考えると分かりやすいですよ。
- やかんや鍋で水道水を沸騰させる
- 沸騰後、70℃以上を保ったお湯で粉ミルクを溶かす
- 流水や氷水で、授乳できる温度まで素早く冷ます
- 腕の内側に少し垂らして、熱くないことを確認してから飲ませる
厚生労働省のガイドラインでは、沸かしたお湯は70℃以上を保つため、沸騰後30分以上放置しないようにされています。
なお、トリハロメタンをできるだけ減らしたい場合は、やかんや鍋のふたを開けたまま、沸騰後もしばらく加熱を続ける方法があります。自治体によって目安は少し違いますが、より慎重に考えるなら5〜10分程度を目安にするとよいでしょう。
クリア作ったミルクはできるだけすぐ飲ませ、2時間以内に使わなかったものは捨てましょう。飲み残しも再利用しないでくださいね。
毎回の煮沸が負担に感じる方や、より安心して使える水を求める方は、赤ちゃん向け浄水器の選び方もあわせてご覧ください。
カルキ臭が気になるときに家でできる3つの対策
「水道水のカルキ臭がどうしても気になる…」というとき、家庭でできる対策は意外と多くあります。
手間ゼロから本格対策まで、3つの方法を紹介しますね。
- 冷蔵庫で冷やす(手間ゼロ・コストゼロ)
水道水は冷やすだけでも、カルキ臭を感じにくくなり、おいしく飲みやすくなります。清潔なピッチャーに入れて冷蔵庫で冷やすだけなので、まず試しやすい方法です。 - 沸騰後5〜10分ほど煮沸する(手間少・コストゼロ)
やかんや鍋のふたを開けて沸騰させると、塩素のにおいを減らせます。トリハロメタンも気になる場合は、10分程度を目安に加熱を続けると安心です。煮沸後の水は塩素が抜けているため、冷蔵庫で保存し、早めに飲み切りましょう。 - 活性炭フィルターの浄水器を使う(コスト中・効果大)
活性炭タイプの浄水器は、残留塩素やカルキ臭の低減に役立ちます。蛇口直結型・ポット型・据置型などがあり、費用は製品やカートリッジ交換頻度によって変わります。
クリア温度管理だけでも効果があるので、まずは冷やすところから試してみてくださいね。
浄水器・ウォーターサーバー・そのまま飲むの選び方
「結局、浄水器・ウォーターサーバー・そのまま飲むの、どれがいいの?」という疑問にお答えします。

それぞれの特徴を一覧で整理しました。
| 項目 | そのまま飲む | 浄水器 | ウォーターサーバー |
|---|---|---|---|
| 月額コスト | 追加コストほぼ0円(水道代のみ) | 月2,000〜3,500円程度 | 月3,000〜6,000円程度 |
| 設置の手間 | なし | ポット型・蛇口取付・据置など | 本体設置・ボトル交換や給水 |
| 温水・冷水 | × | 基本は× | ○(機種による) |
| PFAS対策 | × | △〜○(製品による) | ○(RO膜・除去対応品なら) |
| 向いている人 | コスト重視・水質に不安が少ない人 | 手軽に水質改善したい人 | 利便性重視・赤ちゃんがいる家庭 |
浄水器とウォーターサーバーの違いを月額・水質・利便性の観点でさらに詳しく知りたい方は、浄水器とウォーターサーバーの違いを詳しく比較もご覧ください。
手軽に始めたいなら浄水器、温水や冷水などの利便性を求めるならウォーターサーバーという整理が分かりやすいですよ。
ご家族のライフスタイルに合うものを選んでみてください。
よくある質問(Q&A)

ここまでで大枠は押さえられたと思います。
最後に、読者の方からよく寄せられる細かい疑問をQ&A形式でまとめておきます。
「これ、ちょっと気になっていた」というポイントが見つかれば、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ|あなたの家の水道水と上手に付き合うために
日本の水道水は、国土交通省の令和7年版資料でも「そのまま飲める国」の一つとされ、現在は52項目の水質基準で管理されています。
ただし、貯水槽・古い配管・長期間使っていない水など、家庭側の条件によって確認したい点もあります。
PFOS・PFOAは2026年4月から水質基準項目になったため、気になる方は自治体の検査結果や対応浄水器を確認しましょう。
赤ちゃんのミルクは、70℃以上のお湯で粉ミルクを溶かし、授乳できる温度まで素早く冷ませば水道水でも使えます。
この記事のポイント
- 日本の水道水は、52項目の水質基準と水質検査によって安全性が管理されている
- 注意すべきなのは、水道水そのものだけでなく、貯水槽・鉛管・古い配管など「家まで届くルート」
- 気になる場合は、自治体の水質検査結果・管理会社への確認・水質検査キット・水道局への相談でチェックできる
- PFOS・PFOAは煮沸では除去できないため、心配な方は検査結果や浄水器の除去性能を確認する
- 飲み方は「そのまま飲む・浄水器を使う・ウォーターサーバーを使う」から、暮らし方に合わせて選べば大丈夫
大切なのは、不安をあおられすぎず、事実を一つずつ確認しながら、ご家庭に合う飲み方を選ぶことですね。


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